月別アーカイブ: 2016年7月

一周人生

夏になると一周したくなります。
〇〇一周。
と言っても、いろんな一周がある。保育園の頃…はっきりと覚えてます。
夕方になると園庭を一周してました。友達と二人。何をするわけでもない。
何が楽しかったのか、二人でぐるぐる走る。
ただ走るだけです。
大学生になった時は九州一周もやった。
めちゃめちゃ忙しかったバイトが一週間休みになった。
こんなチャンスない。
友人と二人、車で福岡を出発して西回りルート。
名所を巡りながら、風呂は銭湯で済ませ車中泊やテントを張ってまわりました。
鹿児島県の佐多岬の入り口付近にテントを張り、
「九州最南端キャンプだ!」とか言ったのもいい思い出です。

そんな「一周人生」の中でも、最も大きな一周。
列車でまわった日本一周です。
日本といっても、福岡から本州をまわって札幌まで。
青春18きっぷを使いました。
この切符、日本全国どのJR線でも普通と快速列車に乗れる。
しかも一日乗り放題。横長の切符で一枚が5回分です。
つまり一枚で5人乗ってもいいし、一人で5回乗ってもいい。
名前が紛らわしくて実際に問い合わせも多いと聞くが、
別に18歳以下の限定切符でもなく、年齢に関わらず誰も利用できる。
これを2枚買って合計で10回分。
すると10日以内に一周すればいい計算になります。

その日の内にどこまで行くか。
一番大事なのはここです。
何しろ普通と快速にしか乗れない。
下手なところで止まってしまえば、電車が動き出す始発まで、
何もない駅でただひたすら待つことにもなりかねない。
時刻表とにらみ合い、ふせんを貼りつつ、
この日はここまで。時間が足りないからこの日は夜行で夜も移動。
必死に頭の中でシュミレーションします。
そうそう、夜行は夜行であって寝台ではありません。
あくまでも「普通列車」。寝るとこなんてない。
普通の座席でなんとか工夫して寝ます。
そうだ、時間に余裕があればローカル線に乗るのもいい。
山岳路線や海が見える路線もたくさんあります。
青春18きっぷ。
期間限定の切符です。
今は夏季だから8月31日までの販売で、利用期間は7月20日から9月10日。
移動するということ、そのものを楽しむ。
そんなのんびりした世界がその先に広がっているはずです。

30年経てば

はじまりはライオンズ。
当時の福岡では自然の流れだと思います。
親父が根っからのライオンズファン。
いい時も悪い時も、ライオンズと共に生きた。
「稲尾と言うな稲尾様と言え」こういう人がたくさんいました。
そのライオンズは私が生まれて約2週間後に、福岡の球団から埼玉の球団になりました。
平和台球場に行けるのは年に数回。テレビでもあまりやってない。
プロ野球を体感するのはもっぱら「ラジオ」でした。
夕食時は黒い小さなラジオが食卓に置かれたものです。
そんな少年時代だからテレビで見たプロ野球の映像というのは鮮明に覚えている。

1986年の日本シリーズ初戦。土曜日でした。
学校は4時間目で終わる。掃除をして、帰りの会を終わらせて。
さぁ急いで帰ろうとしたその時、担任の先生が言いました。

「みんなで日本シリーズを見よう」

粋な計らいです。今は…こういうのダメなんだろうか。
まぁとにかく、教室の黒板左に置かれていたテレビに広島市民球場が映し出された。
野球をテレビで見るのも少なければ、学校で見るなんてありえない。心躍りました。
試合は2対0で迎えた9回のマウンドに先発東尾。
完封かと思っていたその時、ホームランを浴びた。
小早川、山本浩二の2者連続ホームラン。
特に東尾と山本浩二の対決は今も語り継がれます。
結局試合は延長戦の末、引き分けに終わりました。
そしてこの年。日本シリーズが史上唯一、第8戦までもつれこんだのです。

そこからです。
カープというチームが気になった。
投手がいい。スピード感があり小技もうまい。
ほとんどが接戦だったあのシリーズを見ていく間に、
赤ヘル野球の魅力に引き込まれていきました。
もちろんテレビでもラジオでも、カープに触れる機会はほぼない。
ほんの少しのスポーツニュースで知る。
新聞での扱いも小さかった。
そうそう、電話で結果を聞いていたこともある。
アルバイト先でカープファンが休憩時間に集まり、神宮テレフォンサービスにかけた。
東京03だったから、バイト先の電話を使いました。ごめんなさい。
インターネットもまだ普及していなかったあの頃です。

1986年日本シリーズ初戦。
その日の放送を調べてみた。
中継局は広島テレビ。
そして解説陣には池谷公二郎さん。
先生。
あの日学校で日本シリーズを見せた生徒は、
あの日の放送をしたテレビ局に入り、
あの日の解説者と一緒に放送席に座っています。