月別アーカイブ: 2017年7月

たこ焼き

「もりちゃん!あんたもウチでたこ焼き作るんね?」
たこ焼き屋の大将に聞かれた。
いつもお世話になってる店だ。
はいと答えると、おもむろに計りの上でブレンドした「たこ焼きの粉」とメモをくれた。
「この分量で78個できるけぇ」。

たこ焼きが好きだ。
子供の頃から。
今でも家族とショッピングモールに行くと、
これから晩ごはんだろうが、持ち帰りで買ってしまう。
ロケの途中の休憩地などで「たこ焼き」の文字を目にすると、ついそわそわしてしまう。
家ではホットプレート。平均すると2週に一度のペースで焼いている。

「大将秘伝のたこ焼き粉」を頂戴した翌日の夕方。
休みだったので、家族にたこ焼きを焼くことを宣言した。
娘は炒飯とたこ焼きの間で揺れ動いていたけど、たこ焼き好きの血には逆らえない。
最後はあっさりとたこ焼きの軍門に降った。
付け加えるなら妻もたこ焼きが好きだ。
たこ焼きとたこ焼きを掛け合わせたようなDNAなのだから
娘がたこ焼きを嫌いになる理由がそもそも存在しない。
今日の我が家の晩ごはんは、すんなりたこ焼きに決定した。
大将からもらったメモ通りの分量で生地を作る。
大切なのは基礎だ。
だまができないように、粉一つ残らずしっかりかき混ぜる。
ここで滑らかな生地を作らなければいけない。
混ぜる、混ぜる。
妻が。
私はホットプレートの前でじっと待っている。

次はたこだ。
大だこを売りにしている店もあるが、私は小さめが好きだ。
とろーり生地の中の歯ごたえを楽しみたい。
たこを切る。
妻が。
その他薬味を並べる。
妻が。

全てが揃った時、いよいよホットプレートと私に熱が入った。
半分くらい注ぎ、たこを入れる。
外側がはがれるギリギリのタイミングで90度返す。
中の生地が流れ出し、その生地がはがれる、これもギリギリのタイミングでもう90度。
ここまでくれば、後は全体を整えていくだけだ。
ついに、私たちの前に黄金色の球体が現れる瞬間。
口に運ぶ。
美味しい。
店で食べる独特の「とろもち」食感を、少しだけだが再現することができている。
子供たちも箸が止まらない。
最高の時間だった。

最後は洗い物。
食器は少ない。
だが次回の出動に向けて、しっかりプレートを洗う。
念入りに念入りに。
私が。