被爆ピアノ、未来への調べ

週の始まり月曜日、
みなさまいかがお過ごしでしょうか。

 

次の木曜日は8月6日。
原子爆弾が広島に落とされてから75年です。
「75年は草木も生えない」と言われた広島。
今年の式典は新型ウイルスの影響もあり、
いつも通りとはいかないようですが、
そのなかで脚光を浴びることになったのが
「被爆ピアノ」です。

例年歌われていた『ひろしま平和の歌』。
感染防止のため合唱を控えるかわりに、
被爆ピアノでの演奏が行われます。
世界に向けての平和の調べ。
どのような音色になるのでしょうか。

前回の広島テレビ『WATCH』や
テレビ派の特集でもお伝えした
被爆ピアノを巡る取り組み。
その中でも紹介された映画を見てきました。
『おかあさんの被爆ピアノ』です。

『おかあさんの被爆ピアノ』は、
武藤十夢さん演じる大学生・菜々子が、
祖母のピアノを通じて
被爆ピアノの調律師・矢川光則さんと出会い、
被爆地ヒロシマを学ぶ物語です。
劇中にも5台の被爆ピアノが登場します。

 

矢川さんを演じるのは佐野史郎さん。
時に厳しくも、優しく語るように話す矢川さんが
ヒロシマの歴史やピアノへの思いを伝えてくれます。

「広島のことをまだ何もわかっていない」と漏らす菜々子に
引け目を感じず、大胆にやりなさいと背中を押す矢川さん。
このシーンに、県外出身者の自分も
スッと胸のあたりが楽になる思いでした。

被爆ピアノをはじめとした美術のほか、
広島の風景を含めて資料性も高い映画です。

 

改めて、被爆75年。
命あるものには限りがあって、
その体験を語ってくださる被爆者のみなさんも
いつまでもいてくれるわけではありません。

その後の広島で、この世界で。
被爆の記憶をつなぎとめる役割が、
被爆ピアノに、この映画にあるのかもしれない。
そんな思いでスクリーンを見つめていました。

ただいま八丁座・呉ポポロシアターで
広島先行公開中です。
8月からは全国ロードショーとなります。
みなさん、ぜひ劇場へ足を運んでみてください。
(八丁座には小道具や写真の展示スペースもありました!)